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ポスター発表について
ポスター発表とは
学会や研究会などの会場に用意されたボードに，研究成果をまとめたものを掲示する発表形式のことです。
経験者によると，ボードの大きさは一演題あたり，例えば米国医学図書館協会(MLA)の総会では模造紙を３枚並べたほど，日本医療情報学会では模造紙１枚ほどで，会によって様々であるようです。
演題が受理された発表者は，指定された時間までに指定された場所にポスターを掲示します。
文字通り１枚の大きなポスターにして掲示する人もいますが， PowerPointを１枚ずつカラー印刷したものを順番に貼る人もいて，発表の形式は指定されたルールを外れない限り様々です。
発表者は，指定された時間にポスターの掲示場所で，聴き手となる参加者を待ちます。その場で発表する場合もありますが，基本的には発表はせずに，質問があれば答えるために待機するのが一般的です。拘束される時間は３０分～１時間といった程度です。
よいところ
通常の口頭発表では限られた時間内で研究成果を伝えなければならず，どうしても要点のみの発表になりがちです。一方，ポスター発表は，掲示しておけば，参加者は会期中，自由にゆっくり見ることができます。
口頭発表では，興味がある演題が終わっても，そのセッションの途中で席を外しにくいものです。その点，ポスター発表では，興味の深さによって，ある演題は立ち止り内容をじっくり聴いたり，ある演題はタイトルだけ確認して通過したり，参加者自身が時間の使い方を決められます。つまり，口頭発表は時間的な制限から質疑応答も消化不良になりがちですが，ポスター発表は，研究的な関心が共通する発表者と参加者が納得ゆくまで質問や意見を交換することができるのです。
何より，大勢の前で発表しなければならない口頭発表よりも，ポスター発表はあまり緊張せず，普段の心持ちで自由にコミュニケーションができることが魅力でしょう。
医学情報サービス研究大会(MIS)では，ポスター発表への皆さんのご応募をお待ちしています。
発表の方法
発表形式が異なるだけで，準備やまとめの手順は基本的には口頭発表と同様です。
一番簡単なポスター作成方法は，口頭発表と同様にPowerPointなどで原稿を作り，スライドを1枚をＡ４サイズでカラー印刷し，それに番号をつけ，ボードに順番に貼り付けることです。また，作成や持ち運びに手間，場合によっては費用がかかりますが，PowerPointやポスターが作成できるソフトと，大型印刷機で，大きな１枚のポスターを作るのも楽しいでしょう。
さらに，興味を持ってくれた人のために自由に手に取れる配付資料を用意しておくのも親切です。
MIS32のポスター発表については「ポスター発表要領」（後日公開予定）をご覧ください。
参考資料
- 今泉美佳. ポスター発表はチャンスの宝庫！ : 一歩進んだ発表のための計画・準備から当日のプレゼンまで : in 医学・理学系学会．羊土社，2003.
- Peter J, Gosling．科学者のためのポスターセッションガイド. 丸善， 2001.
- 森川陽ほか．学会発表の上手な準備 : ポスター・ＯＨＰ・スライドのてぎわよい作り方．講談社，1990.
- 谷口武利．PowerPointのやさしい使い方から学会発表まで : スライド作成の基本と実践的プレゼンテーションのノウハウ．羊土社，2002.
- 阿部信一．MLA総会でのポスター発表とそこで見た最近のアメリカ医学図書館の動向．医学図書館 2000 ; 47(3) : 308-312.
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